連載「MY DOUBLE STANDARD」ミュージックプロデューサー Sam is Ohm編

使い続けているのにはワケがある。あの人の2つの定番アイテムにフォーカス。

edit&text_Marina Haga / photo_Erina Takahashi

ファッション関係者、アーティストなど、自らのスタイルを持つ人たちが、自分にとって欠かせない定番をファッションアイテムと雑貨から2つピックアップして紹介する連載「MY DOUBLE STANDARD(マイ ダブル・スタンダード)。第14回目は、Kick a Show(キッカショウ)やZEN LA ROCK(ゼンラロック)などのプロデュースでも知られ、HouseからFuture Beatまでジャンルレスに楽曲をリリースしているミュージックプロデューサー、Sam is Ohm(サム・イズ・オーム)さんが登場です。

1.気付いたら買い続けていた[A.P.C(アー・ベー・セー)]のパンツ / 定番歴:5年

「今はこの3本をローテーションしている」という[A.P.C(アー・ベー・セー)]のデニムやスラックス。

自ら楽曲を作成しアーティストやCMソングとして提供するほか、夜はDJユニットMO’TENDERSとしてライブ活動も行っているSam is Ohmさん。その際の服装について盟友のKick a Showとよく話題にするのは“パンツの股の部分が破れる”ということだと言います。

「ライブの時のパフォーマンスは動きがある上に、全部で10キロほどある機材の搬入搬出をしなければならなくて。これまでデザイナーズのパンツなどいろいろ穿いてきたのですが、そのような動きで生地が擦り減ってしまっているのか気付いたら股の部分が破れているんですよね(笑)。これはキック(Kick a Show)も同じらしいのですが」

破れないパンツを求めてさまざまなパンツにトライしてきたというSam is Ohmさんですが、ある時、自分のワードローブを見渡すと[A.P.C(アー・ベー・セー)]のパンツだけが破れず残っていることに気付きます。

「機材とかもそうなんですけど、“断捨離”を意識して生活していて、時代やニーズに合わなくなったら何でも捨てるようにしているんです。その中で捨ててない物があったら逆にそれが“良い物”という持論がありまして、[アー・ベー・セー]のパンツもそれに当てはまりました。よく『これじゃなきゃダメ』などのこだわりがある人もいますが、僕はそういう意識があまりなく、何かに固執せずに以外と裾野を広げてみたら良いのが見つかるかなと思っています」

こちらの10年前に買ったというミキサーも、Sam is Ohmさんの中で気付いたら長く残っていたというアイテム。「中古で買ったので、おそらく27年製ですが古いのに今っぽくも使えるのでずっと重宝しています」

 

 

2. 物作りに対する熱量に圧倒されて購入した[SOUND WARRIOR(サウンドウォーリア)]のヘッドホン「SW-HP10s」/ 定番歴:1年

ヘッドホンをかけているのは、“ヘッドホン”掛けではなく、なんと“バナナスタンド”。

つい先日、大正製薬ののど飴、「ヴィックス」のCMをラッパーであるKEN THE 390とともに手がけたというSam is Ohmさんですが、音を組み立ててそれを確認する作業においてスピーカーとヘッドホンの両方を使って確認作業をしているとのこと。特に、リバーブやディレイなどの響き方など細かい部分を確認する際に、耳に近いヘッドホンを使ってチェックするのがポイントとなってくるそうです。

「リスナーのために曲を作っているので、ヘッドホンには“良い音”がするものではなく、“一番普通に近くてそのなかで一番音の密度が濃い”という条件を求めていまして。あくまでも聞いてもらう人の視点で曲を作るのが重要で、そうなるとリスナーと同じ環境で聞くということが求められてくると思うんです」

そんな自分の観点と音のヘルツなどの趣向をベースに、ネットで探し当てたというのが、こちらの[SOUND WARRIOR(サウンドウォーリア)]の「SW-HP10s」。その際、HPに記してあるブランドの製品に対するこだわりとブランドの熱量に打ちのめされ「これだ!」と購入に至ったと言います。

「通常、ヘッドホンとスピーカーから出る音って微妙に違うんですが、これは音がフラットでほぼ同じなんです。あと、ヘッドホンを購入したら、大体10時間ぐらい音を流し続けて慣らす「エイジング」という作業が必須な中で、これはそれなしで一発目からいけるんです。そんな機能面に加えてコスパも良く、なにより普通。ブランドは“スタジオ用”と謳っていますが、一般の人にもおすすめです」

Sam is Ohm / ミュージックプロデューサー・トラックメイカー
10代にBreak Dancerとして活動後、トラックメイクに目覚めDJ、プロデューサーに傾倒。Chicago house、Hip Hopに影響され、ZEN-LA-ROCKや鎮座DOPENESSなど多くのアーティストにトラック、REMIXを提供。また、学生時代からの盟友、Kick a Showのプロデューサーとして制作を支え、昨年『FUJI ROCK FESTIVAL ’17』にMONDO GROSSOのボーカリストとしての出演。つい先日は、久保田利伸がカバーしたことでも知られる「Just The Two Of US(クリスタルの恋人たち)」をKick a Showがリリースし、そのプロデュース・アレンジを手掛けた。