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田んぼもオフィスもOKな靴!? 山から都市までを行き来する隈研吾建築都市設計事務所、堀木俊さんの定番とは

photo_Erina Takahashi / edit&text_Marina Haga

 

ファッション関係者、アーティストなど、自らのスタイルを持つ人たちが、自分にとって欠かせない定番をファッションアイテムと雑貨から2つピックアップして紹介する連載「MY DOUBLE STANDARD(マイ ダブル・スタンダード)」。第37回目は隈研吾建築都市設計事務所の堀木俊さんが登場です。

 

 

1. 粘土も田んぼも行けて、来客対応もできる万能シューズ / 定番歴:5年

スペインの[minorquines(ミノキネス)]のサンダルと[KLEMAN(クレマン)]のシューズ。サンダルは色違いで揃え、天日干しにしてメンテナンスをしているとのこと。

 
隈研吾建築都市設計事務所の建築士として今年で8年目を迎える堀木さん。ローカルから都心まで1日でさまざまなシーンを行き来する彼のライフスタイルを伺うと、物の選択が自然と限定されるのも納得です。
 
「この事務所の中では、都市部の仕事をしたリ海外プロジェクトがメインな人などいろいろなキャラクターを持ったスタッフが働いていますが、僕は比較的地方の物件を担当していて、特に最近は田んぼや山に建物を建てることが多いんです。なので、朝から地方の現場を回って田んぼや役場に行って、終わったらそのまま新幹線で東京に戻りデスクワークをするといった業務をこなすこともあり、1日の業務の振れ幅がすごくて(笑)。究極をいうと、田んぼからオフィスをカバーできる服装が理想で、自分にとって使い勝手の良いものをいつも探しています」
 
そんな堀木さんの条件をクリアし約5年間リピートし続けていると言うのがこちらのサンダルとシューズの組み合わせ。サンダルはスペインの[minorquines(ミノキネス)]のもので6足目、[KLEMAN(クレマン)]のシューズも4代目で、これらが堀木さんのそんな極端なルーティンを支えていました。
 
「どちらもとにかく歩きやすいのと、いろいろなシーンにマッチする点が気に入っています。[クレマン] はフランスの軍人や消防士などの公務員に支給されるいわゆるサービスシューズで、田んぼを歩いても泥があんまり付きにくいんです。底もゴムなのでスニーカーが不向きな田んぼでもガツガツいけます(笑)。男の人の靴の趣味っていろいろあるけど、いわゆる良いとされるブランドの靴だとついついメンテナンスに意地になってしまいますが、これはもともと配給品だからそういったこだわりなしで気楽に履けます」

 

2. 日常と建築士という仕事をつなぐヒバ油とパロサント / 定番歴:5年

青森発のヒバブランド[Cul de Sac]のヒバ油とパロサント。出張時にも持っていくアイテムだと言います。


 
出張に移動の多い堀木さんがそのリフレッシュに欠かせないと言うのが[Cul de Sac(カルデサック)]のヒバ油とパラサント。仕事のリセットと同時に改めて香りを楽しむことで、建築の仕事をやっている実感が湧いてくると言います。
 
「仕事柄木材と付き合うことが多いのですが、現実は材料として使っているのでそこまで香りを意識することがなかった中で、仕事後や寝る前に香りを嗅ぐと仕事と生活が一緒になる感じがあります。エコロジストとかではないのですが、日々、仕事でも木に絡んでいるからか木に対して無条件の信頼があって生活にあると落ち着くんですよね」
 
仕事もプライベートも木とともにあり、“堀木”と言う名前も木の要素がある堀木さんですが、 最近、友人のグラフィックアーティスト・アリカさんに木目調のタトゥーを入れてもらったとのこと。
 
「タトゥーを入れることになりデザインがなかなか決まらなくて木の木目にしました。悪い事をすると少しずつ増えていくピノキオのような設定にしようかなと(笑)」
 

モチーフに頼らない緻密な線で木目を描いたグラフィックデザイナー、アリカさんのデザイン。


 


堀木俊 / 隈研吾建築都市設計事務所
2012年より隈研吾建築都市設計事務所勤務。プロダクトデザインから地方の建築までのデザインや設計に従事。工場や職人の方と仕事をする事が多く、作務衣や溶接用のゴーグルなどを使った独自のスタイルが面白い。プライベートでは、“shunhor”の名でDJとして活躍。
www.mixcloud.com/shun-horiki