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-[10匣(テンボックス)]ディレクター Mr.Pigu編- 連載「MY DOUBLE STANDARD」

edit&text_Marina Haga / photo_Erina Takahashi

ファッション関係者、アーティストなど、自らのスタイルを持つ人たちが、自分にとって欠かせない定番をファッションアイテムと雑貨から2つピックアップして紹介する連載「MY DOUBLE STANDARD(マイ ダブル・スタンダード)」。第13回目は、[10匣(テンボックス)]のディレクター、Mr.Piguさんが登場です。

1.「実は[10匣(テンボックス)]がスタートする前から存在した」コーチジャケット / 定番歴:3年

これまでにリリースしてきたコーチジャケットはいまだに問い合わせが続く定番アイテム。真ん中右のネイビーのものは1月3日から4日間限定で開催される伊勢丹の“ローラースケート場”に登場。

自身の“遊びが仕事”というポリシーに従い、1年の半分以上を海外で過ごしているというMr.Piguさん。以前の職場、アパレルのセレクトショップ時代からその働き方は変わらないということでしたが、ブランドをスタートして今まで以上に海外に行くようになり、より地べたに座ったり寝転がったりできるような雑多な服を好むようになっていったと言います。

「“おしゃれは我慢”というのはあまりかっこよくないなと思っていて。前は服屋ということもあって『毎日違う見せ方をしないといけない』と思っていましたが、旅をして海外の人と付き合うようになって、ライフスタイルなどその人すべてをひっくるめて“オシャレ”なんだなと思うようになりました。だから、[10匣(テンボックス)]自体もブランドではなく、ライフスタイルそのものと捉えているんですよね。アイテムの作り方的にはミリタリーやワークウエアと一緒で、ファッションデザインとして作るのではなく、『これあったら便利だな』という発想から構成しています」

そんな服への着眼点により、ブランドを立ち上げる前から個人的に作り着ていたというのがこちらのコーチジャケット。それが周りで口コミで広がり、ブランドの立ち上げに至ったというのは有名な話ですが、こちらにもMr.Piguさんのファッションへの価値観が大いに反映されていました。

「コーチジャケットが好きなのは、とにかく形が洗練されているという点。でも地べたに寝転がることもできてライフスタイルに馴染むんですよね。旅でも僕は海外のヒップな部分って全く興味がなくて、そこが[テンボックス]を通して推していきたい部分。アメリカと日本の違いは“ローカルカルチャー”でしかないと思っていて、そういうところをもっと広めていけたらなと思っています」

「コートはほぼ着ない」というmr.piguさんが初めて作った「TENBOX “Flasher coat” for ATELIER made in Japan」の内側もこれ一枚で遊びに行けるという機能的な仕様。350ml、500ml、710mlの3種類の缶ビールが入るポケットに加え、左右にはスナックを入れるポケットも備えています。

 

 

2.どんなシーンもカバーする、オールブラックのスリッポンとハイソックス / 定番歴:2年(スリッポン)、10年(ハイソックス)

旅先に通用するブラックのスリッポンとハイソックスのセット。

コーチジャケットのストーリーでも分かるように、身に着けるものに対して合理的なチョイスを好むMr.piguさん。ここ10年の足元の定番であるとともに、ブランドの象徴としてラインナップしているスリッポンとハイソックスの組み合わせにも、彼の旅でのシチュレーションにまつわるエピソードがありました。

「飛行機の中や旅先のモーテルで寝ぼけて起きた時、サーフィンの後など、スリッポンだととにかく脱ぎ着がしやすくて。シューレースが付いていたり、タンがめくれないので手を使わずに履くことが出来るじゃないですか。オールブラックというのも、長期滞在でも汚れも目立たず、スケートも出来るのにスーツにもハマる。楽なのにシーンを選ばない万能さが魅力なんですよね」

また、ブラックシューズにブラックソックスを合わせるというMr.Piguさんのこだわりは今から約10年前に形成されたスタイルとのこと。

「今から10年前にカルフォルニアのスケーターがそういう組み合わせで履いているのを目にして、そこからこの感じにハマったんですよね。あとはよくショーツを穿くんで、それにハイソックスを合わせた組み合わせが好きでした」



[10匣(テンボックス)]ディレクター Mr.Pigu
アパレルのセレクトショップ時代を経て、2017年の1月6日に[テンボックス]をスタート。誕生からまだ2年にもかかわらず、リリースすると即完売。また、[Y’s(ワイズ)]とのコラボレーションなどでも知られ、異彩を放っている。そんなMr.Piguさんがディレクションを勤めるローラースケート場が正月の新宿伊勢丹に登場。「日本人には珍しいかも知れないですが、アメリカでは定番のローラースケート場を再現し、ローカルを感じられる空間に仕上げました」
https://www.tenbox.jp