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—芸人 グッドウォーキン 上田歩武編— 連載「MY DOUBLE STANDARD」

edit&text_Marina Haga / photo_Erina Takahashi

ファッション関係者、アーティストなど、自らのスタイルを持つ人たちが、自分にとって欠かせない定番をファッションアイテムと雑貨から2つピックアップして紹介する連載「MY DOUBLE STANDARD(マイ ダブル・スタンダード)」。第23回目は、昨年秋に『アメトーーク!』の「スニーカー芸人」への出演で一躍有名になったお笑い芸人、グッドウォーキンの上田歩武さんが登場です。

1.未来の新定番を担うと予想?[HOKA ONEONE(ホカ オネオネ)]の「ボンダイ6」 / 定番暦:1年

ベーシック趣向の強い上田さんが「ボンダイ6」を選ぶのは新鮮な印象。「今っぽさと野暮ったさが時代に合っている」とのこと。

テレビ朝日『アメトーーク!』の人気テーマのひとつ「スニーカー芸人」に出演し、最近ますます人気急上昇中の芸人、グッドウォーキンの上田歩武さん。番組でもその圧倒的な知識量で驚かせくれたように、今回定番としてピックアップしたアイテムもスニーカー界の旬のブランド[HOKA ONEONE(ホカ オネオネ)]の定番「ボンダイ6」でした。

「軽くて履きやすいのが気に入って『ボンダイ5』からずっと履いていました。足にボリュームを置いたダッドシューズ的フォルムがミッキーマウスみたいで可愛いと思いますね。あと昔は[NIKE(ナイキ)]の『エアジョーダン』などを通ってきた人が大人になった時、スニーカーに機能を求めるようになってくると思うので、そういうニーズもカバーしていると思います。このブームは今だけじゃなくスニーカーの定番として定着しいきそうな予感がしますね!」

1枚目の写真にあるスニーカー箱の山からも分かるように、上田さんの部屋にあらゆるブランドのスニーカーが積み上げられていますが、靴箱に入れて実際に履くのはオーセンティックなブランドの合わせやすいブラックモデルばかりとのこと。

「よく取材で『おすすめのスニーカー』を聞かれるのですが、僕は『エアジョーダン』とか言わないし、どちらかというと『スタンスミス』や『ジャックパーセル』とか言ってしまうんで、普通すぎて拍子抜けされちゃうんですよね。音楽もヒップホップよりカート・コバーンとかロックの方が好きだし、そういう背景もあってベーシックの方が好きなんです」

そんな上田さんの趣向を知った上で「ボンダイ6」を楽しんでいる様子を見ると、 “コレクター”というより“スニーカーファン”としてスタイルを楽しんでいるようにも思えました。

「流行りを追いかけている人はお金がかかって大変やなと思うけど、そう言いながら自分も全身ファストファッションは嫌だし、やっぱりファッションが好きなんだなと実感しますね」

2.またの名は“刺繍芸人”。商売道具である[COSMO(コスモ)]の刺繍糸 / 定番歴:2年

独特のカラー使いを得意とする上田さんの刺繍は、刺繍糸の定番[コスモ]の色とりどりの糸から生まれます。

ファッション業界において、“スニーカー芸人”よりひと足先に“刺繍芸人”としてフックアップされていた上田さん。最近ではセレクトショップや[CONVERSE(コンバース)]などでファッションアイテムにオリジナル刺繍を施してくれる“刺繍職人”としても活躍しています。

「刺繍は2017年からスタートしたもので、実はまだ2年目なんです。“1日1個”を目標に、SNSにアップし続けていたら、ある日セレクトショップの『6(ROKU)』から『刺繍のポップアップをやりませんか』と連絡をもらいまして。『どうせ人も来ないでしょ』と思って舐めていたら80件ぐらいオーダーがあって、そのころしていたバイトも変わってもらい、死にものぐるいで取りかかりました(笑)。それをきっかけに、刺繍のお仕事を機会が増えてきています」

家庭科の古い記憶とYoutubeを見ながら独学で学んだ刺繍ですが、最初にスタートしたのは上田さんの刺繍プロダクトの象徴でもあるキャップ。

「キャップってスカジャンとかと違って面積が小さいし、ゴールが見えるので頑張れるんですよね。道具に関しては、そもそも刺繍について全然知らないので、街の手芸屋さんで買った物をずっと使っています。“料理の包丁”じゃないですが、いずれ“職人が作った針”みたいなアイテムがあれば、作っていてテンションが上がるのかなとは思いますね(笑)」

昨年、「White atelier BY CONVERSE(ホワイトアトリエ コンバース)」で行われ、人気を博した、オールホワイトの「オールスター HI(ALL STAR HI)」にワンポイント刺繍を施すワークショップ。今はその2段の納品に取りかかっているとのことでした。


グッドウォーキン 上田歩武 / 芸人
20歳で大阪NSCに入学した23期生。コンビやピンを経て2010年に上京。2015年、同期の良平とグッドウォーキンを結成。滋賀県で育った学生時代は、雑誌を読みあさり藤原ヒロシさんやジョニオさんのカルチャーの洗礼を受けておりスニーカーの趣向にも影響。4月に「エディフィス」からフランスをテーマにした刺繍キャップをリリース