デノンのレコードプレーヤー シリーズ「定番再考。」Vol.2
なぜ初めてのターンテーブルは[デノン]がいいのか。10年以上継続販売されているエントリーモデルの凄みとは?
Pont1:他社にはないラインナップの豊富さ
[デノン]のロングセラーモデルは全部で3機種。家電量販店のレコードプレーヤー売り場を見てみれば一目瞭然なのですが、どのメーカーよりも数が多く、そのラインナップ数は発売以来継続しているというところに人気の秘密があります。音楽の聴き方の変化に伴い、各メーカーが撤退や機種を削減していく中で、写真の3機種に加えて中上位2機種を合わせた計5機種の販売を10年以上キープ。時代が変化しても信頼感と意志を貫き通すブランドの矜持が伝わってきます。
Pont2:コストパフォーマンス
安定した再生を確保するため、筐体の構造や重厚感は妥協せずに開発されながらも、レコードプレーヤーの中ではダントツで安価に手に入れられるのもエントリーモデルの魅力。それゆえに量販店やネットショップの“レコードプレイヤーカテゴリー”では常に売れ筋にランクインしています。気軽にレコードを聴いてみたいというユーザーに、値段以上の音質を届けています。
10年ぶりに発売されたレコードプレイヤー「DP-400」と「DP-450USB」
10年以上5機種の販売を継続し続けている一方で、今季新モデルをを発売することはなかった[デノン]。
ブラックで統一されたスタイリッシュかつミニマルな見た目から分かるように、“インテリア性”に注力したモデルですが、その性能も先代が築き上げた技術をしっかり踏襲しています。
レコードプレーヤーとして最も大切なことは、レコードに記録されている情報をできるだけ正確に拾い上げること。そのためには一定のスピードを維持して回り続ける回転精度や、歪みを小さくすること(トラッキングエラー)、そしてトーンアームの水平/垂直感度など、いくつかの条件を揃えなければいけない中で、こちらはすべて[デノン]の設計基準となる数値をクリアしています。
また、レコードプレーヤーで少々億劫なのが、レコードを聴き終わった後に針を上げること。こちらは自動的にアームアップする「フルオートリフトアップ機能」が搭載されているので、付けっ放しで出かけてしまったり、思わず寝落ちをしてしまったりしても大丈夫。
そんな現在のニーズをしっかり押さえながらも、針を自分で落とすというアナログ的儀式は残してあり、レコード本来の姿を楽しめるように作られているのも魅力です。生活の中でレコードを聴く行為がより自然に溶け込んでくれそうな、新定番レコードプレーヤーです。
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