伝統的定番品とクリエイティブが融合した［THE］のふきん

edit&text_Marina Haga / styling_Yuto Inagaki / photo_Kengo Shimizu

世の中の永世定番なものを見つめ直して更なる改良を重ね、パッケージなどでもコンテンポラリーな要素を加えることで“現代の新定番”を創造しているブランド［ザ］。そのラインナップはアパレルから生活雑貨までに至りますが、根底にある一つひとつのこだわりのエピソードに着目すると、これまで気づかなかったモノの意外な魅力に発見できることも。

ファッションの定番とは違い、大きくフィーチャーされる機会が少ないのが地方の伝統工芸品ですが、本アイテムでは奈良のスタンダードでもある蚊帳生地に着目。平安期以降、内装儀式用など特殊な織物を製造した奈良県ではさまざまな織物技法が培われ、その一つの伝統産業として蚊帳生地が知られていましたが、この商品ではそれをふきんとして美しく機能的に再生しました。

目の粗い蚊帳生地の2枚仕立てのこちらは、水気を拭くいう用途のほかに、料理において出汁をこす作業にも便利。華やかで縁起のいいパッケージは、贈答品としても喜ばれそうです。