老舗の風格とモダンのミックス。
「とらや 赤坂店」の進化し続ける和菓子の味をリサーチ

朝8:30から真面目に営業。500年続く老舗店の“新定番和菓子”とは?

edit&text_Marina Haga / photo_Tomohiko Tagawa

ご存知、2015年10月より建て替え工事を行っていた「とらや 赤坂店」。1964年、今から約50年以上も前からあの場所に佇んでおり、青山通りに面した荘厳な建物のある風景に見慣れてしまっていたためか、工事期間の約3年間はそこに存在しないことに違和感さえ感じることもありました。

『エバーメイド.』では、そんな日本が誇る和菓子の老舗「とらや 赤坂店」にフォーカスし、500年企業の定番を軸にした“進化していく新定番”をリサーチ。年月を重ねても軸をブラさず、真摯に和菓子作りに向き合うことで生まれた“新たな味”を紹介します。
暖簾の右端には、「虎は千里行って千里帰る」、「虎嘯(うそぶ)けば風騒ぐ」という2つのことわざを合わせた造語、「千里起風」の印判が刻印。一方で、左端には「御菓子調進所」、「黒川」とあり、黒川家が店主を務める菓子屋であることを示しています。

昨年10月1日、“寅の日”に合わせてヴェールを脱いだ新生「とらや 赤坂店」。今までの印象とは打って変わり、自然光がたっぷり注ぐガラス張りの低層建築に刷新をし、カジュアルに和菓子を買える空間に生まれ変わりました。

外観からも分かるほどに、壁や階段、エレベーターの中に至るまで檜を豊富に使った店内。

店舗設計を手がけたのは、これまで「とらや 東京ミッドタウン店」、「とらや 京都一条店」、「TORAYA TOKYO」などを担当してきた「とらや」との所縁も強い、建築家の内藤廣さん。

吉野の檜をふんだんに使用した内装のため、入り口の暖簾をくぐると、檜の香りがふわっと漂ってきます。そういうジャポニズム的な趣向を効かせた、さり気ない演出も春夏秋冬の風情を大切にする「とらや」らしさを感じます。

 

—「とらや 赤坂店」だから買える新定番和菓子をキャッチ—

1. 風を切って走る虎の躍動感を羊羹で表現した「千里の風」

12.7×6.3×4.1cm ¥1,800+TAX ※初出年代:1994年

リニューアルオープンに合わせて復活した赤坂店限定の特製羊羹「千里の風」。重厚感のある竹皮包タイプと写真の中形の2パターンが展開されていますが、カジュアルなお持たせにはこちらの虎柄パッケージの中形がおすすめ。

2.明け方の月の趣を彷彿させる生姜入焼き菓子「残月」

6.5×12.3×2.6cm ¥280+TAX ※初出年代:棹菓子として1711年

「とらや」を象徴する歴史ある焼き菓子。菓子職人の思いをもとに、当日製造した、つくりたてのものだけを提供するのが「とらや 赤坂店」ならではのこだわり。建物の3Fに併設された御用場(製造所)で当日手焼きしているため、他店の「残月」とは違った味わいを楽しむことが出来ます。

建物の3Fに併設された御用場では、「とらや 赤坂店」専属の和菓子職人が早朝から製造作業を行っていました。

3.コーヒータイムのお供にも。定番羊羹をカジュアルに取り入れる小形羊羹

7.9×2.8×2.0cm 各¥240+TAX

上品な甘さ、舌触りとどれをとっても最高級な「とらや」の羊羹ですが、それを手軽に食べられるようにしたのがこちらの小形羊羹。一口サイズで値段もお手頃なので、色んな味を楽しめるというのもメリットのひとつ。コーヒータイムなど日常生活にもフィットするので、デイリーのおやつの選択肢に是非。

4.「とらや」の和菓子をあと10倍美味しく味わうには?

ティーバッグ かぶせ茶 ¥800+TAX ※初出年代:2016年
無糖 あずき茶 175g ¥150+TAX ※初出年代:2002年

「とらや」の和菓子の魅力をより引き出すのなら、オリジナルのお茶を合わせていただいてみるのが吉。中でも、玉露の旨みと煎茶の爽やかさが薫る「かぶせ茶」や、お風呂上がりにもぴったりな無糖の「あずき茶」が人気とのこと。ともに現代のニーズにアレンジされたティーバッグや缶など、手軽な仕様なのも便利です。

 

—和菓子だけじゃない。「とらや」クオリティーが光る新定番グッズ—

1.「とらや カレンダー」に続く新定番。贈り物のセンスを向上させる「一筆箋」

春・夏、秋・冬 各¥500+TAX

「とらや」には江戸時代以降約40冊に及ぶ「菓子見本帳」が存在するのは有名な話ですが、そのデザインを春夏、秋冬ごとの2パターン、一筆箋に綴った隠れ定番アイテム。同じく「菓子見本帳」のお菓子の絵図を活かした毎年10月にリリースされるカレンダーは定番ですが、贈り物に添えるメッセージにも使えるこちらは、備えておけば一緒にセンスを贈れそうです。

「一筆箋にも使われている「菓子見本帳」の絵図。こういったデザインを参考に、完全オーダー製の和菓子製造「和菓子オートクチュール」のサービスも行っています。

2.「菓子見本帳」の絵図からインスピレーションした「豆皿 御菓子之畫圖写<元禄>」

5枚1組 ¥3,500+TAX

一部でじわじわと広がりつつある和食器の豆皿ブーム。人とかぶらない豆皿を探しているなら、「とらや」で最も古い菓子見本帳「御菓子之畫圖」(1695)にある菓子の意匠をもとにした、こちらがおすすめ。食卓を彩るアクセントとしての使い方はもちろん、アクセサリー置きとしても活躍してくれそうです。

3.1Fの階段裏で自動販売機を発見! クイックにアイテムの購入が可能に

あんペースト ¥648

「とらや」の和菓子が食べたいけど、じっくり買い物をしている暇がないという人に向けて、建物1Fの階段裏に設置されているのが、自動販売機。取材時は、以前こちらでも紹介したトラヤカフェのスペシャリテ「あんペースト」でしたが、時季によりアイテムが異なるとのこと。近くを通った際は、トライしてみては。

お問い合わせ
とらや 赤坂店
住所:東京都港区赤坂 4-9-22
営業時間:売場 (平日)8:30~19:00/(土曜・日曜・祝日)9:30~18:00 虎屋菓寮(平日)11:00~18:30/(土曜・日曜・祝日)11:00~17:30
ギャラリー 売場に準ずる※イベントによっては変更の可能性あり
https://www.toraya-group.co.jp/toraya/shops/detail/?id=5