日常からエスケープすること
-自然派スキンケアブランドDAMDAM創設者に聞くオフライン時間の過ごし方-

edit&text_Marina Haga / photo_Erina Takahashi

都会暮らしでも日常から距離を置くための3つのTIPS

インターネットが日常に快適さをもたらしてくれたことは否めない一方で、常にオンライン下に置かれている我々の生活。それは家に帰宅しても同様で、物理的にはひとりでもスマートフォンを通して誰かと繋がっている環境が常にあったりします。完全にオフラインにはなれなくとも、家で過ごす時間はウェブと距離をとり、自己と向き合うのが大切。そうして感情を掬い上げることは、ポテンシャルを高めることにも繋がります。

今回は、シンガポール版『ハーパースバザー』の編集長として活躍していたキャリアを一転し、東京を拠点に時間の使い方を大きくチェンジさせ、現在はスキンケアブランド[DAMDAM(ダムダム)]をプロデュースするジゼル・ゴーさんと、上質な時間の使い方を実践するジゼルさんの公私とものパートナー、フィリップ・テリアンさんに、忙しない日常から逃れるために重要な自分との向き合い方を教えてもらいました。

 

TIPS1.ストレスを解消してくれるのは料理


不定期に中目黒のレトロなダイナー「BREAKFAST CLUB TOKYO」で、カレーナイトを開催するなど、料理を得意とするフィリップさん。朝食に食べるパンはもとより、それに塗るクルテッドクリームやジャムなどの調味料に至るまですべてが手作り。そんな完璧なメニューラインナップの毎日のローテーションは “ストイック”ではなく、ごく自然にこなしている日々の習慣。料理を作ることに集中する時間は2人にとっての最高のストレス解消法で、感性を活性化する作業のひとつだと言います。

「冷蔵庫の中にあるもので何が作れるか、やりくりするのがゲームみたいで面白くて好きですね。基本的に買い物は週末にまとめて地方の市場に行くことが多いので、そこで買った食材を計算しながら無駄無くどう使いこなすかを考えるのが面白いです」

この日の朝食は、雑穀がぎっしり詰まったハードな手作りパンにジャムを添えたもの。エスニックな一口スナックは、餃子の皮にココナッツをまぶしたフィリップさんオリジナルレシピ。

 

TIPS2.料理が高じて始めた家庭菜園


ただ料理を趣味とする人は意外といるものの、その材料までを家庭菜園でまかなっている2人。料理で使うハーブを育て始めたことをきっかけにハマってしまったとのことで、今ではハーブの他に、里芋やトマト、スイカやパイナップルなどの大物までも栽培しています。それらはどんどん育って増えていき、都会の中心でありながらベランダには庭のような空間が広がっていました。

スイカやナス、里芋やさつまいもをプランターで栽培中。

そんな好奇心が旺盛な2人の家庭菜園のモットーは、“とにかく植えてみること”。パイナップルの房を切ったものやバナナの房などをプランターに植えてみた結果、それらが育ち観葉植物と化して室内のインテリアとしていくつも飾られていました。

「植物たちはデリケートなので、日々それぞれの状況を見ながら管理しています。そのように一つひとつのプロセスを大切にするゆったりとした時間が、気持ちをリラックスしてくれたりします」

パイナップルの房を植えた物が大きくなり観葉植物に。

 

TIPS3.DIYが心をなごませるアートセラピーに

面のイメージボードは、[ダムダム]のブランドコンセプトにも通ずるイメージボード。

2011年に起きた東日本大震災を機に、ペインティングやイメージボードを作るなど、DIYのようなことをスタートしたフィリップさん。その後、2人が自宅のキッチンで生みだしたナチュラルスキンケアブランド[ダムダム]のグリーンとブルーの中性的なブランドカラーも、そんな習慣の中からデザインされたものだと言います。

「その時の気分に合う写真を探して、一枚のイメージを構成していくうちに自然とグリーンやブルーなど大自然を彷彿させるカラーパレットが出来上がってきました。お互い長年ファッション業界に足を踏み入れていたため、心が疲れそのような環境を欲していたのかもしれません」

他にも、好きなアーティストの作品からインスピレーションを得たり、陶芸をするなどして仕事とは違うことに意識を向けることが重要とフィリップさん。部屋には、意識的に作るそのような時間から生み出された水彩絵の具によるドローイングが飾られていました。

好きなアーティストの絵や自身のドローイング、ポスターなどがミックスして飾られた空間。

 

本当に必要なものを示す[DAMDAM]から学ぶ生活の本質

ノーマッズクリーム ピュリファイングクレンザー 100g ¥4,200+TAX、リトルワンダー リップアンドスキンバーム 8g ¥2,800+TAX、スキンマッド パワーマスク 100g ¥6,000+TAX、パラディシミスト ハイドレーティングエッセンス 100mL ¥5,500+TAX、マジックドロップス バランシングオイルセラム 50mL ¥8,000+TAX

シンガポール版『ハーパースバザー』の編集長を務めていたこともあり、あらゆるハイエンドのスキンケアや高級品ブランドのサンプルを試してはレビューを書いていたジゼルさん。それらは高額な金額で売られているにもかかわらず有害物質や毒素が含まれている製品が多く、そこに疑問を感じたジゼルさんは 、“生きるのに本当に必要なもの”について考えるようになったと言います。自然から栽培された素材を活用する家庭で育ったフィリップさんのサポートもあり、そのゴールとして生まれたのが、環境に悪影響を及ぼさないクリーンテクノロジーによって製造された最もベーシックな化粧品[DAMDAM]。2人のフィーリングや経験、感覚を集約した、ナチュラルレメディーです。

『VOGUE』に掲載された[DAMDAM]の記事より。

その“毒素フリーなスキンケア”である証明として、最近ではランウェイやファッション誌で活躍する、そばかすをチャームポイントとするモデル、Maeva Marshall(マエバ・マーシャル)を強力サポート。実はこのそばかすは、脳卒中を治療する過程で副作用によってできてしまった跡であり、肌が極度に敏感であることからスキンケアを最低限に抑えていることで知られています。

スキンケアブランドでありながらも、大枠で見ると2人の暮らしへのアプローチが大きく反映された同ブランド。地方のアルチザンをフックアップした不定期なコラボレーションも多く、そのような活動は、人々の消費に対する価値観を変えてくれそうです。

[DAMDAM]のプロダクトの香りは、2人が自ら調合して試行錯誤を繰り返しながら作られています。