シリーズ「定番再考。」
Vol.2 デノンのターンテーブル

誰もが知る定番を再考する『エバーメイド』の不定期連載企画。第2回目は、[DENON(デノン)]のレコードプレーヤーが定番とされる理由にフォーカス。

edit&text_Marina Haga / photo_Hiroki Obara / cooperation_DENON

ストリーミング時代だからこそ、今アナログが復活している!?

アメリカの新鋭アーティスト、チャンス・ザ・ラッパーがストリーミング配信のみでグラミー賞の快挙を成し遂げた出来事が象徴するように、ストリーミングサービスが音楽業界に新風を吹かせ、ここ数年で“音楽の聴き方”や“環境”を激変させてしまった一方、その反動のように市民権を獲得つつあるのがレコードやカセットテープなどのアナログオーディオメディアです。

身近なところでも、2014年の「HMV record shop 渋谷」のオープンを皮切りに、2017年にはソニー・ミュージックエンタテインメントがアナログレコード用のカッティングマシーンの導入を発表するなど、メインストリームと対局のアナログをプッシュする動きが見受けられます。この取り巻く状況を見ていると、音楽を愛する者たちが巻き起こした自然発生的なムーブメントにも思えるもの。

そこで再度注目したいのが、レコード盤や蓄音機の歴史をブランドのアイデンティティーとして備えた、日本が誇る音響メーカー[デノン]のターンテーブル。アナログからデジタル、そしてストリーミング時代へと音楽の聴き方が劇的に変化してきた中で、エントリーモデルは現行の機種数をキープしながら売れ続けているとのこと。その理由を、ブランドの歴史と過去の銘機から紐解いていきます。

 

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創刊号から現在まで、音楽専門誌『Stereo Sound』の裏表紙に出稿している同社。過去のMCカートリッジやターンテーブルなど、現在は販売のないモデルから歴史を感じることができます。
実は、国内外でレコードの売り上げが右肩↗︎上がり。その裏にある背景とは?

シーン1:アメリカで「レコード・ストア・デイ」がスタート。2008年にレコードが完全復活!
アメリカのレコード市場に目を向けてみると、それまで音楽ダウンロード・配信サイトやMP3などに押されて下がり気味だったグラフが2008年に復活し(国際レコード産業連盟より)、現在に至るまで登り調子に。契機となったのは、「レコード屋でレコードを買おう!」のもとスタートした「レコード・ストア・デイ(毎年4月の第3土曜日)」だと予測されており、このイベントが売り上げアップに一役買ってくれたとも言われています。

シーン2:『SECONDHAND SURESHOTS』が象徴する、西海岸のレコードとサンプリングカルチャー
今の音楽シーンにおける最重要都市とされるLAシーンからも、地元のレコードカルチャーを彷彿させるユニークな映像作品が2010年に登場。『SECONDHAND SURESHOTS』と題したこちらは、「音のリサイクル」という実験的な取り組みを追ったドキュメンタリー。5ドルを渡された4人のクリエイターたちがリサイクルショップに行き、レコードをディグしてそこからサンプリングして新たな曲を作るという内容のもの。生活感のあるリアルな映像は妙に説得力があり、マニアでなくても生活にレコードという文化が根付いていることが伺えるものとなっています。

※こちらはあくまで仮説です。

 

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