銀座・伊東屋のスタッフが、いまリアルに使っているステーショナリー
“文具のプロ”がデイリーに使っているものとは?
ペンから手帳まで、「銀座・伊東屋」で購入できる文房具10選
edit&text_Marina Haga / photo_Taijyun Hiramoto
デジタルデバイスの進化とともに、いつの間にか使用頻度が減ってしまった文房具。しかしながら改めてその表情や息づかいを感じながら使ってみると、決してデジタルでは味わえないその良さを再認識することがあります。そんな文房具を切り口に数々のインスピレーションを与えてくれるスポットといえば、明治37年創業の文房具専門店「銀座・伊東屋」。
2015年にリニューアルしたばかりのこのお店は、専門店ならではの充実したラインナップに加え、本館と別館併せて19の文具を軸とした趣の異なるフロア構成はユニーク、かつ品数も膨大です。
今回はその「銀座・伊東屋」にご協力いただき、スタッフ10名の方々が仕事においてリアルに使っているステーショナリーをアンケート調査。それを愛用する理由やこだわりを聞くと、ますます文具が愛しくなってくるはず。
01.ポストカードコーナーの一番人気
[藤原弥生]の「7 days cards」
石坂結香さん(銀座・伊東屋G.Itoya 2F Write & Post担当) 「便箋を使うほど書くことが無いけれど、一筆箋だとちょっと物足りない……、という時こそこのポストカードの出番。サイズが丁度よく、種類が豊富なところが気に入っています。デザイン性が高いので、封筒などには入れずあえて見えるようにプレゼントに付けて贈るのがおすすめ。多目的に使えるモノが多いので、“Happy Birthday”や“Thank You”と手書きで書いてメッセージカードとして使うのもいいでしょう」(使用年数5年)
藤原弥生 yaya136ポストカードセット ¥1,050+TAX
※店頭では1枚¥150+TAX、Webサイトでは7枚セット¥1,050+TAXのみ
こちらのサイトで購入可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/45148650175791.html
02.伊東屋社員の保有率No.1?
CARAN D’ACHE(カランダッシュ)の「849 伊東屋バージョンボールペン」
岡英世さん(銀座・伊東屋K.Itoya 1F 事務用品担当) 「毎日売り場で愛用しているのがこちらのボールペン。適度な重さとスムーズなインクの流れで書き味がよく、一度使うと他のボールペンが使えなくなります。接客時に、クレジットのサインをお客様からいただく時もこちらのペンを使うのですが、書き心地に感動してその場で購入に繋がることもしばしば。この流れは、伊東屋社員の“あるあるネタ”でもあります(笑)」(使用年数3年)
CARAN D’ACHE(カランダッシュ) 849 伊東屋バージョンボールペン ¥3,000+TAX
こちらのサイトで購入可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49963855650591.html
03.デザインと書き味が秀逸
[Helvetica(ヘルベチカ) ]の「イートン ペンシル(伊東屋オリジナル)」
田中彩子さん(銀座・伊東屋K. Itoya 4F 画材売り場担当) 「社会人になり、鉛筆の良さを再認識してから専ら“鉛筆派”に。左利きで横書きのノートの際は手が汚れがちなのですが、こちらは黒鉛が手につきにくく、汚れにくいところが気に入っています。鉛筆で書くと、心なしか文字も柔らかい印象になる気がして、自分の文字のフォルムに愛着が湧くようになりました」(使用年数3年)
Helvetica(ヘルベチカ) イートン ペンシル(伊東屋オリジナル) ¥69+TAX
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49963850053711.html
04.若手スタッフが完全オーダーメイドした逸品
[中屋万年筆]の「赤溜 ロング シガーM」
金子昇平さん(銀座・伊東屋G. Itoya 3F 万年筆売り場担当) 「ボディの色と素材が織りなす美しさであったり、形状や嵌合式のキャップを閉める時の音、エボナイトの軸の香りなどを踏まえて吟味して作った、マイ・究極の一本です。ペン先を職人さんに自分好みで削ってもらったり蒔絵で名前を入れたりと、妥協のないこだわりが詰まっているからこそ愛着が持てます。クリップが無いシガータイプをチョイスしたのは、この漆特有の美しさを楽しむため。大切な人へ手紙を書くときにこの万年筆を使うと、気持ちがグッと入ります」(使用年数1年)
中屋万年筆 赤溜 ロング シガー M ¥65,000+TAX
詳しくはこちらをご確認ください。
https://www.nakaya.org/introgallery.aspx
05.刀鍛冶の文化を継承した、切れ味抜群のハサミ
[SILKY(シルキー)]の「洋鋏ネバノン」
上山郁子さん(銀座・伊東屋K. Itoya 3F 事務用品担当) 「切る力を軽減する為に破線にカーブが掛かったハサミが昨今のブームですが、真っ直ぐ切れるというハサミは意外と少ない中で、刃先から刃元まで均一の切れ味を維持して最後まで真っ直ぐに切れるというところが気に入っています。そしてなにより、紙やガムテープを切った後でも、ギフト用のリボンが切れるというキープ力がスゴイ! プロ道具のようなルックスも、使っていて気分がいいですね(笑)」(使用年数5年)
SILKY (シルキー) ネバノンはさみ ¥3,200+TAX
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49644963018661.html
06.立ったままの筆記に適したポケットメモ
[COLOR CHART(カラーチャート)]のメモ帳
浦部寛子さん(銀座・伊東屋K. Itoya 2F ノート売り場担当) 「日々、売り場に立っているので制服であるエプロンのポケットに入るかということが、メモ帳へ求める絶対条件。私は、メモ帳の紙をシステム手帳用の『ミニ6穴用リフィル』にして使用しており、大事なメモは手帳に移して保管するようにしています。また、綴ってあるタイプのメモ帳とは異なり、お客様やスタッフに伝言を渡す際もスマートです」(使用年数3年)
COLOR CHART(カラーチャート)ジョッター ¥3,500+TAX
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49963855173861.html
07.取材スタッフも思わず衝動買いする、カラフルな実力派
[COLOR CHERT(カラーチャート)]のクリップボード A4
明石麻衣さん(広報室) 「取材対応をすることが多い広報室には、このボードを数枚常備しており、これに企画書をはさんで売り場に出動するのが日課です。取材に来たスタッフの方も豊富なカラーバリエーションに驚かれ購入に繋がることも。すべてのボードにはリーガルパッドを挟んでいて、メモ帳としても使えるように工夫しています」(使用年数6年)
COLOR CHART(カラーチャート) クリップボード A4 ¥1,200+TAX
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49963855318941.html
08.伊東屋だからこそ生まれる製品がある
[COLOR CHART(カラーチャート)]のレザーケース
中村里佳さん(銀座インフォメーション 主任) 「文房具を選ぶ上で大切にしているのは、見た目と機能性。そして、自分の持ち物と合わせたときに違和感がないかということです。打ち合わせの際にもっていくことの多い、こちらのファイルはそんな私のニーズをクリアした贅沢なデザイン。持ち歩いたときの見た目のよさはもちろん、イニシャルのワンポイントを入れたのでより愛着が増しました」(使用年数3年)
COLOR CHART(カラーチャート) リサイクルレザーケースA4 ¥2,100+TAX
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/49963855467991.html
09.伊東屋の総支配人も長年愛用する手帳
伊東屋のオリジナルダイアリー 両面 1週間
宮坂宏幸さん(銀座・伊東屋 総支配人) 「1度気に入るとそれしか使わない性分なせいか、今年で愛用歴が9年目になりました。普段はこれに専用の革カバーをつけて使用しています。1日の予定がしっかり書き込めるのでたくさん書きたい私には適しておりこのフォーマットから離れられません。スケジュール変更のことを考慮して予定をシャープペンシルで記載するようにしているのが自分なりのこだわり」(使用年数9年)
伊東屋 オリジナル手帳 両面1週間・月間 ¥1,200+TAX
※2019年版は2018年8月より発売予定。
こちらのサイトで購入が可能です。
https://store.ito-ya.co.jp/item/45803426551691.html
10.システム手帳の名門を“ポータブル”
[ASHFORD(アシュフォード)]のシステム手帳
橋本たまきさん(銀座・伊東屋G. Itoya 4F 手帳売り場 アシスタントマネージャー) 「手帳売り場を担当しているので、何年かごとにこのサイズでいろいろなメーカーのものを使用してきました。中でもこちらは名刺入れも兼ね揃えており、コンパクトながら収納力が抜群。常に売り場に立っておりデスクがない仕事なので、紙モノの収納は自然と手帳に集積されますが、これはまさに、私のデスク的役割を担ってくれている手帳です」(使用年数1年)
アシュフォード ミニ5穴 システム手帳 シルフ ¥9,000+TAX
こちらのサイトで購入可能です。(※写真は限定品で、類似の商品はこちらになります)
https://store.ito-ya.co.jp/item/45350366363441.html
G.Itoya(銀座・伊東屋)
東京都中央区銀座2-7-15
TEL : 03-3561-8311
営業時間 : 10:00~20:00(月-土)、0:00~19:00(日祝)※12F CAFE Styleのみ 22:00まで(Lo.21:00)
https://www.ito-ya.co.jp/ginza
《編集後記》
人の持ち物は、場合によってはその人のファッション以上に個人の個性やこだわりが垣間見れる気がします。文房具もまたその一つ。日々、文房具と向き合っている目の肥えた伊東屋のスタッフたちのエピソードから、彼らの文房具に対する矜持を感じスマートフォンによって遠のいていた“書く”という習慣をまた復活させたいと思いました(羽賀)