清潔感と品の良さが条件。+αの魅力を秘めた現代のワークウェア6ブランド
多少の汚れは味として受け入れられて、流行を超越したデザインとタフなクオリティで親しまれているワークウェア。一方で、一歩取り入れ方を間違えると“趣味人”と見られてしまう恐れも。そこで注目したいのが、ワークを原型にモダンな手を加えたファッションブランドが手掛けるアイテム。サイズ感やシルエット、ディテールの繊細なアレンジでこんなにもスタイリッシュに変化しているんです。ここでは、厳選6ブランドのワークウェアをピックアップ!
ラギットにならないカバーオール
■カバーオール
真冬はミッドレイヤーとしても活躍してくれるカバーオール。太さの不均一な縦糸を使用した13.5ozのムラ感あるデニムを、肩が落ちたビッグシルエットで仕上げたリラックス感のあるルックス。ワーク調でありながらも、ソリッドなディテールで野暮ったさを見事に払拭しています。シューカットのデニムとセットアップ風に着ると、爽やかなブルーがより強調されてスタリッシュに。
ハイスペックとハイセンスが融合
■ミリタリーコート
今シーズン、特にヨーロッパのミリタリーモノが豊作だった[N.HOOLYWOOD TEST PRODUCT EXCHANGE SERVICE(N.ハリウッド テストプロダクト エクスチェンジサービス)]より、イギリス軍の爆発処理班モチーフにしたスタンドカラーコートを。袖ぐりや襟ぐりに施されたアクセントとなる白いラインは、緊急時には切り離すことができるように付けられたカットラインを再現。対爆用の緩衝材を留めるパーツからのインスピレーションであるフロントのアタッチなど、本格的な機能が満載です。ゆったりしたボディに広めのアームホールという機能のためのシルエットは、どう着たって冬の装いをドラマチックに魅せてくれるはず。
古臭さを感ない新鮮な街着に
■オーバーオール
ワークウェアの鉄板であるオーバーオールも素材感とシルエットを計算すればモダンに。ヴィンテージのフレンチワークに見られるブラック&グレイのストライプから着想したオリジナルストライプは、ラギット感がなくクリーンな印象。インにはシャツを、アウターにジャケットと合わせれば、コスプレにならずにバランスの取れた美しい装いの完成。
ニッポンの文化を装いに取り入れる
■作務衣
食べ物や陶器などと同様ににわかに盛り上がる日本の伝統文化。ファッションにおいてはアパレルブランドから道着や着物をアレンジしたアイテムもチラホラ出ており、カーディガン感覚で羽織れる[FreshService(フレッシュサービス)]の作務衣もそのひとつ。製品染めを施したドビー織りの刺し子生地は着ると貫禄があり、年齢を重ねた大人によく馴染みます。ドライな質感なので室内と外で寒暖差のある今時期の羽織りとしてどうぞ。
カジュアルに品を加える万能ジャケット
■フレンチカバーオール
1927年にパリで創業した老舗ワークウェアメーカー[VETRA(ベトラ)]のカバーオール。フレンチカバーオールと言えば、ドライな質感のコットンツイルやモールスキンがお馴染みですが、こちらは先染めのコットングレンチェックに製品染め加工を施した上品な面持ち。古き良きディテールは継承しつつ、身幅や余裕のある袖周りなどモダンなアレンジも加わっているので、インナーももたつきません。
ストリートがルーツの大人へ
■コーチジャケット
コーチジャケットに惹かれつつもシャカシャカなナイロン素材に抵抗があった大人にすすめたいのが、エナメル加工された[NEEDLES(ニードルズ)]のフェイクレザージャケット。肩が落ちる大きめのシルエットで着丈もやや長めというストリートマインドが溢れるデザイン。光沢感があるシンセティックパテント素材で仕立てられているので、シンプルに着るだけでドレッシーな表情を演出。気軽に羽織れる軽やかさで、春先にも重宝しそうです。
edit&text_Marina Haga / styling_Nobuyuki Ida / photo_Kengo Shimizu / hair& make-up_Kentaro Katsu / model_DOM(West Management)