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この秋クラークスのコラボが豊作。

音楽とともに記憶された英国定番を、最新コラボとともに再検証。

 

edit&text_Takuro Kawase / styling_Takehiro Abe / Photo_Yasuhisa Takenouchi

ストリートカルチャーへの再評価が高まる現在、往時の音楽とともに記憶された懐かしのアイテムが再び注目を集めています。特に注目すべきは英国カジュアルシューズの代表格である[Clarks(クラークス)]。この秋発売されたばかりの話題のコラボとともに、アップデートされた最新[Clarks ORIGINALS(クラークス オリジナルズ)]の魅力に迫ります。

リチャード・アシュクロフトが愛したワラビー

全世界で1000万枚ものセールスを叩き出し、ブリットポップの傑作であるばかりか、ロック史に残る名盤となったTHE VERVEの『Urban Hymns』。1997年のリリースから21年が経った今、改めて聞き直してみても少しも色褪せることありません。

壮麗なストリングスが次第に重なり合い、浮遊感のあるギターと重い8ビートによる“Bittersweet Symphony”で、このアルバムは幕を開けます。ジェイ・Zのマッシュアップも記憶に新しいところ。

さて、このアルバムジャケットに注目すると、体育座りしたリチャードが[クラークス]の「ワラビーブーツ」を着用しているのが目に飛び込んできます。濃紺のデニムにベージュの半袖シャツ、頭には白いバケットハットを合わせたスタイリングも今っぽく感じます。

青々とした芝生に、サンドベージュのスエード靴と半袖シャツが馴染んでいる点も洒落ています。いつもの格好で撮影現場に集まったのでしょうが、英国人にとってデイリーに履くカジュアル靴といえば、やっぱり[クラークス]なのです。

同曲のミュージックビデオでは、「ワラビーブーツ」の黒を履いているので、相当なお気に入りだったのでしょう。余談ですが80年代後半に活躍した伝説的バンド、ザ・スミスのジョニー・マーも[クラークス]を愛用していたことが確認できます。

(写真上部)Clarks ORIGINALS × BARNEYS NEW YORK
上品な素材で名品を大人っぽく蘇らせた
アフリカに生息するクドゥというウシ科の動物のスムースレザーを採用した、「バーニーズ ニューヨーク」とのコラボ。一般的なカウレザーよりも柔らかく丈夫なことで知られ、インラインのスウェードとは一味違う、大人っぽく上品な仕上がりに。使い込むほどに足に馴染み、経年変化も楽しみ。ブラウンもあり。クラークス オリジナルズ × バーニーズ ニューヨーク(¥29,000+TAX/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL : 0120-137-007) https://onlinestore.barneys.co.jp/

 

ワラビーから派生した隠れヒット作が復刻

Clarks ORIGINALS × UNITED ARROWS

以前、本サイトでも紹介したことのある「ユナイテッドアローズ」とのコラボがこちら。70年代に発売され、90年代に復刻されたことがある、「ワラビーモンク」が復刻したのです。太めのバックル付きストラップをあしらったルックスは、どこか懐かしくも新しい。クラークス オリジナルズ × ユナイテッドアローズ(¥23,000+TAX/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL:03-3479-8180)

http://store.united-arrows.co.jp/shop/ua/goods.html?gid=31433840

 

 

オールダークネイビーなら着こなしの幅も広い

Clarks ORIGINALS × BEAMS

「ビームス」のために特別に製作した別注カラー。ソールまで同色で統一することで、柔らかな印象のベージュと違って、より都会的な印象にまとまっています。滑りにくく摩耗にも強いビブラム社製ソールは、軽量でクッショニングにも優れています。ゴアテックスライニングと相待って、よりアクティブかつ頼りがいのある1足に生まれ変わりました。クラークス オリジナルズ × ビームス(¥29,000+TAX/ビームス 原宿 TEL : 03-3470-3947)

https://www.beams.co.jp/item/beams/shoes/11320581100/

 

 

見えない部分にもこだわったコラボ

Clarks ORIGINALS × BEDWIN & THE HEARTBREAKERS

「ワラビー」と双璧を成す定番、「デザートブーツ」にも興味深いコラボを発見。アッパーをシボ感のあるナチュラルカラーのカウレザーでアレンジ。さらにライニングをスウェット素材に変更しているので、素足でもストレス無く愛用できます。アッパーと同素材の革製、同色のコットン、写真のアウトドア風コットンの3種のシューレースが付属。クラークス オリジナルズ × ベドウィン & ザ ハートブレイカーズ(¥28,000+TAX/ザ・ハートブレイカーズ TEL : 03-6447-0361)

https://bedwintokyo.com/men/goods/shoes/clarks-bedwin-desert-boots-desert.html

 

 

ストリートスタイルはいつも音楽から

モード界まで大きな影響を与えているストリートですが、その発祥はいつも音楽から。現在話題のストリートスタイルはヒップホップですが、それ以前はパンクやニューウェーブでした。次から次へと発売されるスニーカーは少し食傷気味という人の中には、[クラークス]を久しぶりに履きたくなったという方も多いのではないでしょうか?

折しも英国クラシックの流れで、ハウンドトゥースやグレンチェックが見直されている今季。ワンサイズ大きめのコートやジャケットの着こなしを引き締めるのに、[クラークス オリジナルズ]が最高の相性を見せてくれます。

《編集後記》
ファッションに興味を抱いたきっかけは、中学生の頃に出会ったパンクロックでした。特にザ ・ジャム〜スタイル・カウンシル時代のポール・ウェラーは、オッサンになった現在も自分の中でのファッションアイコン。20年周期でやってくるストリートカルチャーは、見事にファッションともリンクしている。そんなことを改めて感じさせてくれたのが、[クラークス]のコラボでした。この秋は、“Bittersweet Symphony”を聴きながら、街を闊歩したいと思います。(ライター 川瀬拓郎)