CONVERSE ADDICT 10th Anniversary
N.ハリウッド 尾花大輔が語るコンバース アディクト

ひとりの“コンバース中毒者”として、そして10周年を迎えた[コンバース アディクト]について、縦横無尽に語ったコンバースファン必読のロングインタビュー。

edit&text_Yukihisa Takei / photo_Ko Tsuchiya

“コンバース中毒”を意味するブランドネームを背負い、“究極のコンバース”を掲げて2008年に登場した[CONVERSE ADDICT(コンバース アディクト)]が今年10周年を迎えました。素材や色バリ含めシーズンに2〜3型、限定数量しかリリースされないこのラインは、100年を超える歴史を持つ[コンバース]のシルエットやディティールを引き出しながら、機能面をアップデート。「見た目はマニア納得のクラシックデザイン、履き心地は現代仕様」というツボを押さえた作りで、コンバースファンだけでなくファッション界隈からも注目を集めてきました。

このプロダクトラインにおいて2012年AWシーズンに最初のコラボレーションモデルをリリースし、今シーズンの2018年AWを含め計6型のモデルを手がけてきたのが[N.HOOLYWOOD(N.ハリウッド)]。

今回は自身も“コンバース中毒者”の一人である[N.ハリウッド]のデザイナー・尾花大輔さんに、[コンバース]そして[コンバース アディクト]の魅力についてインタビューしました。

 

“高校時代に最初に受けた雑誌のインタビューが、[コンバース]についてでしたから。”

高校時代から“コンバース中毒”

EVERMADE.(以下EM): いきなりですが、尾花さんはこれまでに何足くらいの[コンバース]を履いてきたか覚えていますか?

尾花大輔(以下 尾花): 高校生の頃、小田急沿線各駅に降りて、古いスポーツショップや靴屋を回って、デッドのスニーカーを見つけては買ったりしていました。なので、履かずにショップに“委託販売”したものとか含めると……まずコンバースだけで、100足は超えていると思います。まだ90年代は、郊外を回れば意外と定価以下で何らか掘り出し物があって、希にチャックテイラー、ボックスロゴのメイドインUSA「オールスター」、マルチカラーの変り種とか、見つけて安く買っては売っていました。

EM : じゃああまり“その価値”の分からないお店から買っては…….(笑)。

尾花 : 高校時代はそれがお金の源だったので(笑)。

EM : つまり尾花さんは、高校時代既に[コンバース]のそういう価値を分かっていたわけですよね。

尾花 : その頃、僕は自分で実際に買ってきては、箱とかディティールをチェックして、「どれが一番古いのか」とか、そんなことを一人でやっていて。ヴィンテージ黎明期だったのもあり、(雑誌)『Boon』で「ジャックパーセルを解説する」みたいな記事の取材を受けた記憶がありますね。

EM : 高校生が雑誌で[コンバース]を解説ってすごいですね。

尾花 : 当時町田で、2Fが新品のアメカジの店、4Fには小さい古着屋を構えた「クラウドナイン」というお店で働いていて、そこの古着屋部門にいたのですが、僕の人生最初のインタビュー体験は、このお店で[コンバース]についてだったんですよね。

EM : 今に繋がっていますね。

[N.ハリウッド]がこれまでに[コンバース アディクト]と手がけてきたコラボレーションモデルたち。

 “見た目はほとんど変わらない中に微妙な素材違いがあるっていうのが面白かったんでしょうね。”

尾花 : しかし、ブランドを始めて1年ぐらいで、いわゆる“アメリカ3大ブランド”とも言える[コンバース]に[Levi’s®(リーバイス®)]、[LEE(リー)]と、そのすべてとのコラボレーションをやらせて頂けるとは、思いもしませんでした。こうして継続もさせてもらっているんですが、正直冷静に考えれば凄いことですよね。

EM : 「あの頃の自分に聞かせてやりたい」ってやつですね。ちなみにそもそも[コンバース]にハマった理由は何だったんでしょうか。

尾花 : スニーカーを漁っている時って、[コンバース]に限らずランニングシューズとか色々見るわけですよ。他のメーカーのように見た目が明らかに違うスニーカーもそれはそれで面白いんですが、[コンバース]に関しては「オールスター」「ジャックパーセル」があまりにも偉大すぎる存在。見た目はほとんど変わらない中に時代によって、微妙な違いがあるっていうのが面白いんでしょうね。

EM : ああ、なるほど。

尾花 : その限られた中で微妙なステッチワークの違いがあったりするのは、いわゆるスニーカーというよりもジーパンに近い感覚というのかな。スニーカーで「ここのステッチの膨らみが違う」とかって、このブランドならではというか。

EM :「オタク・マインド」をくすぐられると言うか。そこに尾花さんも「美しさ」のようなものを感じてしまったということでしょうか。

尾花 :[コンバース]、ジーンズ、あとは時計とかもそうですけど、いわゆる“スペック感”みたいなことなんでしょうかね。でも「オールスター」も90年代はちょっと、混沌としていた時代なのか、アイレットが多いモデルとか、サンダル、スリッポンまで出してたりして。当時はそういうモデルを見ては「何でだろう。。」とか思っていましたけど、それが今や高値のヴィンテージ扱いですから(笑)。でも昨今の[コンバース]は、こういうローテクスニーカーの変わらない良さや特殊なモデルに対しても、しっかり向き合っていますね。だからこそ[コンバース アディクト]みたいなものが出てきたんだと思います。

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