ミュージシャンを中心に撮影を担当。写真家、今井俊彦のライフスタイルのエッセンシャルアイテムとは

使い続けているのにはワケがある。あの人の2つの定番アイテムにフォーカス

photo_Erina Takahashi / edit&text_Marina Haga

ファッション関係者、アーティストなど、自らのスタイルを持つ人たちが、自分にとって欠かせない定番をファッションアイテムと雑貨から2つピックアップして紹介する連載「MY DOUBLE STANDARD(マイ ダブル・スタンダード)」。第29回目は、清春やASKA、奥田民生などロックを中心とするミュージシャンを被写体とした写真を手掛けているカメラマン兼映像作家、今井俊彦が登場です。

1.鎌倉住民のスタンダード[げんべい]のビーチサンダルを家族で愛用 / 定番歴:15年

今井さんの名前を知らなくとも、彼の手掛けた作品を見ればその映像になじみのある人は多いのでは。音楽雑誌の編集部からキャリアをスタートし、清春やASKA、奥田民生などロックを中心とするミュージシャンを被写体にした映像や写真を数多く手掛けてきたレジェンドのような写真家です。そんなロック写真の第一線で活躍している今井さんですが、プライベートでは今から15年前に鎌倉に移住。スローなライフスタイルを送る中で愛用し始めたというのが、当サイトでもピックアップした鎌倉住人の定番[げんべい]のビーチサンダルでした。

「この辺りに住んでいると、5月ぐらいから10月ぐらいまでの定番の普段履きなんです。生活になじみすぎて、打ち合わせで東京に行くときに間違ってこのままで行くと怒られることも(笑)。だいたい毎年1足新調するのですが、何百という種類の中から鼻緒とソールのカラーの組み合わせを選ぶのが楽しいです」

鎌倉というフレッシュな空気と自然の音があるナチュラルな環境。そこに身を委ねてからクリエーションにも何かしらの影響があったと言います。
「東京とは空気とタイム感が違うので、ずっと向こうで過ごすのと鎌倉で暮らすのとでは無意識ですが、結果が違ったんじゃないかなと常々思います。もし東京で暮らしていたままだったら今の自分の現状と比べると、もっと作品が都会的に仕上がっていたかもしれません」

 

 

2.アナログ的質感を求めて取り入れている[ライカ]の伝説的レンズ「ズミクロン」 / 定番歴:6年

数多くの銘品が揃う[Leica(ライカ)]レンズの中でも人気の高い「ズミクロン」。もともとフィルムカメラが原点という今井さんは、そのアナログならではの質感やノスタルジックな雰囲気に惹かれて6年前にこちらのレンズを仕事ツールに投入。日々の活動の大半はこのレンズを使って撮影していると言います。

「昔のフィルムルックのような写真が好きなので、このレンズを装着するだけでデジタル特有の雰囲気が軽減されます。あとは『ズミクロン』はピントの焦点が狭いので、自分が見ているところが分かりやすいんですよね」

昨年、自身の名義で初めてリリースした写真集『Last waltz』もすべて『ズミクロン』で撮影したもの。こちらのロードムービーのような写真集は、デジタルな時代だからこそ再び手に取って紙をめくる行為を大事にしたいという思いで形にしたとのことでした。

「これまでの仕事は、アーティストありきで行ってきた部分もあり、それは自分でありながら、ある意味完全なる自分とは言えないと言いますか。それを自分自身の名前で、純粋に形にしたのが『Last waltz』であり、今の自分の意識にあるものを表現できたと思っています」

写真集『Last waltz』より。ニューヨーク、オレゴン、ハワイで撮りためたロードムービーのような写真集。ページをめくるたび、静かで刹那的な風景があらわれどこか懐かしさを感じることができます。

今井俊彦 / 写真家・映像作家
ロックミュージックを中心にミュージシャンの音楽写真を撮影。アルバムジャケットやライブ写真、映像と幅広く手掛けている。大胆さと繊細さの両極を持ち合わせた作風は、アーティストからも厚く支持。昨年、初の自分名義による写真集『Last waltz』をリリース。その発表に伴い、東京と台北で個展“nobody knows me”を開催してきたが、6月19日(水)より大阪で展示がスタート。写真集や個展の詳細は下記よりチェックを。

nobody knows me
期間:6月19日(水)〜6月24日(月)
11:00〜20:00
※最終日のみ17:00まで
場所:PINE BROOKLYN SPACE A
大阪府大阪市福島区福島1-2-35
http://pinebrooklyn.com
http://www.toshihikoimai.com 
Instagram:toshihikoimai