工場産業従事者のための工業産業音楽。インダストリアル・ミュージックって知ってますか。
盛り上がるのではなく錆びていく感覚。インダストリアル・ミュージックのエキシビジョンが開催
1970年代後半イギリスにて、「工場産業従事者のための工業産業音楽」とスロッビング・グリッスルのデビュージャケットに記載されたスローガンから誕生したと言われる、インダストリアル・ミュージックという音楽ジャンル。
ノイズや金属音、不協和音のループや不快なヴォーカル、攻撃的なパフォーマンスなど、悪趣味かつ奇妙なサウンドやスタイルは、のちにジョイ・ディビジョンなどのバンドにも影響を与えるだけでなく、初期デトロイト・テクノへも浸透していきました。さらに、よく知るところで言うと、先日ザ・キュアが「ロックの殿堂入り」を果たした際のスピーチで話題となった、ナイン・インチ・ネイルズのインダストリアル・メタル・ロックなアルバム『The Downward Spiral』(1992)にも分岐していたりします。
これまでに音楽雑誌や『スタジオ・ヴォイス』などで一部特集されることはあったものの、アーティストの過度なマイナー志向性のせいか、ストリーミングサービスが盛んな現代でも入手困難な作品が多いのも特徴。しかし、彼らの影響は音楽シーンのみならず、カルチャーやアート、ファッションシーンまでに大きな影響を見ることができ、歴史を概観することで見えてくることもありそうです。
そんな稀有なマニアックなジャンルをずっと掘り続けているのが、中目黒にある「IRMA RECORDS」。お店に行くと、スロッビング・グリッスルを中心とした、アルバムポスターやライブフライヤーを見ることができますが、そんなコレクションを集結させたエキシビジョンが、今週末の8月24日 (土)、25日(日)に青山で開催されます。
会場には、スロッビング・グリッスルというバンド名を意識したホットドッグ「スロッビング・ドッグ」、ケータリングなども登場。さらに、パンクやニューウェーブを通過したインダストリアルや、その後に続く流れをプレイしてくれるDJたちがフロアを沸かせます。スロッビング・グリッスルの音をSpotifyで予習しつつ気になる方は、足を運んでみては。
Posters and Handbills of Exhibition of Industrial Music
– Throbbing Gristle and around
開催日: 8月24日 (土)、25日(日) / 12:00〜20:00
開催場所: SIDE – 東京都港区北青山3-6-19
https://side-omotesando.com