シリーズ「定番再考。」 Vol.03 ザ・ノース・フェイスのレイヤリング・アイテム
まだまだある、[ザ・ノース・フェイス]のミドラー・アイテム
さて、ここから先は「ジップインジップ システム」以外の[ザ・ノース・フェイス]のミドラー・アイテムを紹介していきます。それぞれが異なる機能を持っているので、デザインと合わせてご覧ください。
[インサレーション]
1. 新技術でダウンジャケットの“弱点”をカバー
Astro Light Jacket (アストロライトジャケット)
一見キルティングのようにも見えるこちらの「アストロライトジャケット」。これもれっきとしたダウンジャケットです。これまでのダウンジャケットの場合、どうしてもバッフルの縫い目の部分に「コールドスポット」、つまりダウンを入れられない縫い目ができてしまっていたものを、点で生地を押さえつけてナイロン生地を袋織り状にする「ドットバッフル」によって、その“弱点”をリカバーしています。スタッフサック付きで、コンパクトに携行できる点も特徴です。¥30,000+TAX
2.幅広いシーンで実用度が高いラウンドネック・タイプ
Thunder Roundneck Jacket(サンダーラウンドネックジャケット)
首周りがスッキリとしたラウンドネックの「サンダーラウンドネックジャケット」は、ダウンと化繊綿の軽量ハイブリッド中綿を採用。光電子®と撥水ポリエステルファイバーをブレンドしているので、水濡れに強く暖かさを保ちます。生地はソフトな肌触りで強度も兼ね備えた「パーテックス®カンタム」。ラウンドネックはジャケットの下に羽織ってもシャツの襟などを邪魔せず、合わせ方の幅も広がるので一着持っておくとかなり重宝します。¥25,000+TAX
3.伸縮する脇、ポケッタブル仕様の行動派
Red Point Very Light Hoodie(レッドポイントベリライトフーディ)
「レッドポイントベリライトフーディ」は、その名に「Very Light」が付く通り、295グラム(Lサイズの場合)の軽さが特徴の断熱効果の高い化繊綿のインサレーションジャケット。熱伝導率の低い素材「エアロゲル」を練りこみ、ダウンのような軽さと“かさ高”、柔らかさが特徴の「サーモボール™プロ」を採用しているので、水濡れに強く、汗や雨で濡れても暖かさをキープ。両脇にかけてストレッチ生地を配しているので、上半身の動きにもスムーズ、そして左前ポケットに本体を収納できるポケッタブル仕様は、アクティブ派の味方です。¥28,000+TAX
4.見た目から漂う万能感のハイブリッドダウン
Thunder Jacket(サンダージャケット)
都会ではアウター、フィールドではインナーとして使える万能インサレーションアイテムが、こちらの「サンダージャケット」。高度な洗浄技術で汚れを徹底的に落とした「クリーンダウン」と、光電子®と撥水ポリエステルファイバーをブレンドした化繊綿の軽量ハイブリッドダウンです。耐久撥水加工も施されているので、急な天候変化にも対応。本体をポケットに収納できるポケッタブル仕様なので、携帯にも便利な一着です。¥26,000+TAX
[ハイロフトフリース]
見た目から暖かい[ザ・ノース・フェイス]史上最高フリース
Antarctica Versa Loft Jacket(アンタークティカバーサロフトジャケット)
このカラーのせいか、思わず「クマ」を連想してしまう「アンタークティカバーサロフトジャケット」は、[ザ・ノース・フェイス]史上最高の“かさ高”と暖かさを持つフリース生地を採用したアイテム。見た目からも暖かさが伝わってくるように、こちらは極寒地での活動を想定して作られているので、相当な暖かさ。¥30,000+TAX
[シャツ型インサレーション]
1. 見た目に騙される? 通気性と伸縮性にも優れた防寒シャツ
Mirage Thermal Shirt(ミラージュサーマルシャツ)
見た目はウールのような雰囲気ですが、実は高精細のインクジェットプリントで生地感を表現している「ミラージュサーマルシャツ」。これはただ保温性があるだけでなく、通気・ストレッチ性を有する「ベントリックス」というテクノロジーを取り入れています。表地の通気性あるストレッチナイロンは動きを邪魔しないので、着用感も◎。いい意味で見た目を裏切ってくれる高機能シャツです。¥26,000+TAX
2. デイリーに使える中綿シャツ
Stuffed Shirt(スタッフドシャツ)
室内と室外の温度差がある都会で一番頭を悩ませるのが、「ベースに何を着るか」。保温性の高いアウターの場合、インナーはつい薄着をしがちで、「いざ脱いだら寒かった」という経験を持っている人は多いのでは。この「スタッフドシャツ」は、[ザ・ノース・フェイス]定番の中綿入りシャツで、蛇腹状の板わたの「V-Motion」を採用。生地はほどよくストレッチするリップストップナイロンなので、冬場のシャツにありがちなゴワつきもありません。¥25,000+TAX
ダウンジャケットを紹介する時、少し前まではダウンの機能性を表すものとして「フィルパワー」という指標にフォーカスが当たっていました。「フィルパワー」が大きいほど空気を多く含み、保温性があるということになるので、「何百フィルパワーだから最強!」などというワードがメディアを踊っていました(多少その傾向は続いています)。
ついついスペックの高いものに惹かれてしまいますが、それは極寒地などでは大きな意味をなすものの、実際のところ都会においては「極寒」な日は1年の中でそれほど多くなければ、室内外を行き来することの多い人にとっては“暖かすぎる”場合もあります。
今回の「定番再考。」では、[ザ・ノース・フェイス]のレイヤリング・アイテムを紹介しましたが、アイテム単体の暖かさだけでなく、重ね着や着るものを減らすことで体感温度を調節するテクニックは、ハイスペックダウンとはまた違うスマートな方法と言えるかもしれません。
edit&text_Marina Haga / photo_Kengo Shimizu / cooperation_GOLDWIN