SOPH.20周年 特別企画
［ソフ］が生んだニュースタンダード

架空のサッカーチーム［F.C.Real Bristol］の定番

サッカーの戦術面の面白さに惹かれて、強いサッカー愛を持つ代表・清永さん。現在では大分トリニータのスポンサーも務めるなど、関わりも深く持っていますが、架空のサッカーチームのユニフォームとして1999年に誕生したのが［F.C.R.B.］です。ここに共感したのがスポーツメーカーの［ナイキ］。

架空のスポーツチームのオフィシャルサプライヤーという、かつてないコラボレーションとして長年ファンを獲得してきました。2016年春から［ソフ］の単独展開になってからもその人気は継続。スポーツ×ファッションを体現し続けるブランドです。

ユニフォームデザインから生まれた定番

オンピッチからオフザピッチまで

清永浩文さんに聞く、［F.C. Real Bristol］

EM.:［F.C.R.B.］の構想は、［SOPH.］をスタートする以前からあったのでしょうか？

1998年AW の［SOPH.］最初の展示会を終えた後に、フランスW杯を観にしばらく現地に滞在したんです。当時日本ではサッカーシャツとかを着ているとちょっとダサいイメージだったのが、現地では全く違う様子でした。サポーターが自分の応援するチームのウェアをスタイリッシュに着ている、なんというか生活の一部のように。帰国してから、これは自分がなんとかしないと、でもいきなりサッカーチームなんて作れない。ただリアルなチームは無理だけど空想の世界ならどうだろうって。妄想はタダなんで(笑)。　架空のサッカーチームがいて、そのチームの選手やサポーターが着るユニフォームやグッズを作るのはどうだろうと。構想が浮かんできたのはその時ですね。

EM.: 架空のサッカーチームをBristolにした理由はありますか？

Massive Attackに代表されるヒップホップやレゲエなど、様々なサウンドをミックスしたヘビーでダビーなBristolサウンドが当時(今も)好きで。名前を考えるときにこの「Bristol」というワードが自分の好きなものだったりを一番表していると考え、Bristolにある架空のサッカーチーム、「F.C.Real Bristol」としました。 

EM.: 近年はSOPH.としてサッカーチームのスポンサードもされていますよね。
清永浩文 :　生まれ育った街の「大分トリニータ」、年間１／３過ごしている街である「アビスパ福岡」のスポンサードもしているのですが、これに関しては感覚的には「奉納」に近いです。サッカー関連のアイテムでビジネスをしているので、その利益をサッカー界に還元するのは自然の流れかなと。

 

《編集後記》
［ソフ］による3つのブランドは、アイテム、デザイン、シルエット、機能そのすべてに洗練された“今の東京感”が詰め込まれています。それは、常に時代のど真ん中を理解した上で最前線の感覚を提示しているとも言い換えられるでしょう。その姿勢はプロダクトにとどまりません。カタログやビジュアル、ウェブサイトも早期から高いクオリティで展開し、いち早くムービーを手がけたり、最近も高い性能のアプリをドロップしたりと、いつも時代の先を見据えているところも他ブランドに確実に影響を与えています。

まさかの“文字オンリー”という20周年広告の文中にある「ファッションという複雑で難解なゲーム」という言葉には、［ソフ］そして代表の清永さんが、独自の目線でこの20年を戦ってきたことを表していると感じます。そういう目線だからこそ、今回特集したようなニュースタンダードが生まれてきたのでしょう。（武井）